貯水槽維持の清掃費用がいらなくなる!メンテナンスも楽々!『直結水道方式』とは
こんにちはメンテナンスチームの徳岡です。
前回は「賃貸マンションのオーナー様はご注意ください!放置してると罰金・罰則も!貯水槽清掃のすすめ」という記事を書かせていただきました。貯水槽の水を適正に管理をするにはいろいろと手間や費用がかかりますね。
今回はその貯水槽からの水の供給をやめて水道管から直接水を給水する方法のお話しです。
初期費用はかかりますが、管理する手間がなくなり、安全な水を確実に供給できるようになりますので水道局からも推奨されています。
では直結水道方式はどのようなものなのか確認していきましょう!
直結水道方式とは
直結水道方式とは水道管の水を直接ご家庭の蛇口に給水する方法です。
直結水道方式には下記の種類があります。
1、.直圧直結水道方式
配水管の圧力でご家庭の蛇口まで水を送る方式です。
配水管の圧力で直接送るので特にポンプなどは不要です。
一般的に3階程度まではあがるようです。
2、増圧直結給水方式
配水管の圧力だけでは届かない高層の建物に、増圧ポンプを設置し、圧力を加えて水を送る方式です。
200戸程度の大規模マンションでも、この給水方式が可能となっています。
直結給水方式の場合、受水槽の点検や清掃といったことが不要となるほか、増圧給水設備は受水槽よりもコンパクトなため、省スペースや土地の有効利用が図られ、また、設置費や管理費も安く省エネルギーにもなります。
※次のような施設では直結給水方式が認められませんのでご注意ください。
- 一時に多量の水を使用するものや使用水量の変動が大きい施設、建物等で、配水小管の水圧低下を来たすもの。
- 毒物、劇物及び薬品等の危険な化学物質を取扱い、製造、加工又は貯蔵を行う工場、事業所及び研究所。
(例 クリーニング、写真及び印刷、製版、石油取扱、染色、食品加工、めっきなどの事業を行う施設)
なお、貯水槽水道方式が適当な施設(断水時の影響が大きいなど)もあります。
(例 ホテル、飲食店、病院など)
直結水道方式のメリットとデメリット
それでは、貯水槽水道方式と直結水道方式のメリットとデメリットを確認しておきましょう。
●貯水槽清掃方式
メリット
- ・事故や災害時等に、貯水槽内に残っている水を使用する事ができる。
- ・貯水槽許容内で近隣で断水が起こっても使用する事ができる。
デメリット
- ・貯水槽の定期的な点検や清掃などの維持管理が適正に行われていることが必要でメンテナンス費用が必要。
-
・貯水槽で一旦水を受けるため、水道管の圧力が開放されてしまい、エネルギーを有効に活用できない。
●直結水道方式
メリット
- ・蛇口まで水道水を直接お届けできます。
- ・貯水槽の点検・清掃が不要です。
- ・貯水槽のスペースが不要なため、敷地を有効活用できます。
- ・配水管の圧力を利用するため、エネルギーを有効に活用できます。
- ・オーナー様が水道を1棟契約している場合は、入居者自身で水道の契約を行うようになる為請求の手間が省けます。
デメリット
- ・事故や災害時等に、貯留機能がないため断水することがあります。
- ・切替工事には多額の費用が発生します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
それぞれ特徴がありますのでどちらが良いか難しいとは思いますが、最近では衛生面などから直結水道方式が好まれるようです。
但し切り替え時に初期費用がかかりますので、オーナー様の今後の運営プランによっても判断が分かれそうです。
工事費用についてはマンションの立地や規模等によって大きく異なる為一概には言えませんが、ワンルームマンションの場合は100万円~300万円程度が多いようです。
建物の立地によっては、工事が難しいケースもありますので、実施される際には水道局にお問合せされる方が良いと思います。
もし直結水道方式の件でご不明な点があれば当社までお問合せ下さい。